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令和の学びのスタイルはこれだ!かえつ有明の探究授業がすごい!(後編)

こんにちは!

GrowVaLスタッフです。


「令和の学びのスタイルはこれだ!かえつ有明の探究授業がすごい!」

というテーマで、私立かえつ有明中学校・高等学校(以下かえつ)の

授業取材について前回記載をいたしましたが今回はその続きで、

取材したプロジェクト科の授業の具体的な内容を紹介します。


前回の記事


この記事から

先生の板書をノートに写すという昭和の授業とは全く違う

令和の新しい学びとはどのようなものなのか?を知ることができます。



【生徒が自ら問いだてをして授業をデザインする】

授業の大事なポイントは、授業を生徒がデザインしていることです。

ウクライナからの避難民の方に対して何ができるか?

という問いを生徒が自ら考え生徒とAPU(立命館アジア太平洋大学)の方と

共同で授業が企画されました。

外部の方は、先生(田中先生)が探してくるのが基本ですが、

生徒さん自身の人脈の場合も多いそうです。

授業の導入ではウクライナの避難民支援の活動家(NPO法人Beautiful Worldの小野さん)が

オンラインで生徒にウクライナの現状について語ってくれていました。

・ウクライナの現地での被害状況

・日本への避難民や現地に留まる人への支援活動

・子どもの受け入れや大人の就労の課題

などリアルな情報が語られて、それを生徒たちは真剣に聞いていました。

これらのインプットの後に質疑応答の時間になりました。

このようなケースではなかなか質問が出ないことが多いのですが

かえつの生徒さんは普段から考え方の練習をしているので

テンポよく質問が出ていました。


【企業のプロジェクト会議のような話し合いとアウトプット】

休憩を挟んで後半戦ではインプットした内容を受けて

今回のテーマであるウクライナからの避難民の方に対して何ができるか?について

30分間チームごとに分かれて全員での話し合いが始まりました。

生徒の同士の話し合いというのをいろいろな学校で取材してきましたが、

今回の話し合い、そして発表を10段階のレベルで評価すると

これまでに筆者が見てきた中では最高のレベル9~10に匹敵するのではないかと

感じました。ホワイトボードを囲んで話し合う様子、

PC端末を使い調査しながら議論を深める様子、

意見を戦わせるうちに方針を柔軟に変えていく様子を見て、

まるで企業会社のプロジェクト会議と錯覚するほどのレベルでした。

話し合いのフェーズにおいては"フレーム"に沿って議論を進めているチームが

多くありました。条件設定は?目的は?ペルソナは?実現手段は?実現性は?いった細かい問いを自分たちでホワイトボードに描き出して議論を進めていました。

生徒の話し合い時の様子をさらに細かく見ていると、立っている生徒、

ホワイトボードに書いている生徒、タブレットで調査をしている生徒、パソコンで

記録している生徒と、本当に様々で、話し合いに対して各自ができることを

しながら参加していました。議論をしている段階で、途中で課題に気づき、

内容を変えているチームもありました。キッチンカーを企画したが、

費用面、設備面、実現性の観点から、料理教室に変えた方がいいなど、

ホワイトボードの両面を使って議論を展開していました。

このあたりも、外部の方に見てもらうために台本が用意されていることが

多い授業見学会と違い、中学1年から話し合いの練習をしている成果が

身につき普段通りの議論をしていることを感じることができました。


話し合いが終わると、チームごとに挙手制で発表し、車輪付きの縦長ホワイトボードを

うまく活用して、全員から見える位置に置き、視線が集中してから話し始めていました。

どの生徒さんも、プレゼンテーションスキルの訓練をしているため、全員がわかりやすい

発表をしていました。しかし、その「うまさ」は技術的な面はさることながら

”大勢の前で発表するためのマインドが育っている”という内面的なものが

大きな要因ではないのか、と感じられました。

まだ日本には、否定的なフィードバックがされるケースが多く、発表に対する

ネガティブマインドを持っている子どもたちが大半ではないでしょうか。

この学校では、何を言っても受け止めてくれる、話し合った内容を語りたい、

皆と共有したいというマインドが共通認識としてが養われていました。


[授業のまとめ]

授業の最後に、今回授業を構築した生徒2人へのフィードバックが行われました。

授業構築を担当してみてよかったね、というわけではなく、この授業構築では

これがうまくいったから、他のプロジェクト活動で取り入れよう。他のプロジェクトで

うまくいったことが今回は駄目だった、といった、フィードバックと振り返りの繰り返しを生徒たちは毎回しているそうです。

前回記事の教育キーワードで挙げた探究授業の中にある

「螺旋階段上に続いていくようなイメージ」をしっかり実践してました。

以上が、かえつのプロジェクト科の授業レポートです。


このプロジェクト科の探究授業は理想のカタチであり、

全国からかえつの授業を学びに多くの教育関係者が見学に来ているそうです。

授業が終わった後に、休憩をしている私にかえつの生徒たちが話にきてくれました。

かえつの授業の良さ、友だちの活動の話、そして自分たちの夢の話を語ってくれました。

学び方が違うと、こんなに生徒たちは違うのだと、学びの「証」を最後に実感することが

できました。


[この記事を読んだ後の重要ポイント]


学び方が大きく変わりました。偏差値や合格実績ではなく

どのような学び方をしているのか?に注目して学校を選ぶのが

これからのスタンダードになりました。

これからも引き続き、良い学びをしている学校を紹介していきますのでご期待ください。


◇◇◇10月29日(土)イベントのご案内◇◇◇

:今回のテーマは「グローバル教育で伸びている学校!」

 かえつ有明の名前が挙がると思います。

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