top of page

これが大学入試改革のねらい!これからの教育で問われる「社会と関わる意欲・力」と大学入試

こんにちは!

GrowVaLスタッフです。


今回は先日10月8日に行われたセミナー『令和版の教育設計と受験』に関連する内容から、

「これからの教育で問われる、”社会と関わる意欲・力”と大学入試」というトピックを取り上げます。


先日のセミナーの一部にて、

大学入試の変化についてご紹介しました。


日本の入試(一般入試)は一発勝負の偏差値型であることは周知の通りであるものの、

この枠は年々縮小傾向にあります。


では、今後は偏差値の代わりに何が問われるのか。


「これからの受験で問われること」

それは、

あなたは何がしたいですか?

あなたは学校や社会にどう貢献できますか?

という質問です。


これは言い換えると「志望動機」「社会と関わる意欲・力」となります。


志望動機は分かるけれども、「社会と関わる意欲・力」とはどういったことだろう?

とセミナー時に疑問を持たれた方もいると思うので実際の事例からイメージをお伝えします。


今回は、防災に関する情報を配信するボランティア活動を行っていた生徒さんの事例です。


【 I さんプロフィール】

●学年:現在大学1年生

●高校:都内私立高校卒

●大学:メディア系学部に在籍

●探究テーマ:プログラミング/SNSでの防災配信









[社会との関わるきっかけ]

彼は中学時代からボランティア団体に所属し、メンバーの一人として学業の合間に配信活動を行っていました。

そんなある日、プログラミングを学んでいるメンバーとの出会いから、自身もプログラミングに興味を持ち、のめりこんでいったようです。


プログラミングを学び始めた時点では、将来ゲームなどを作れたらという趣味の延長線でしたが、情報配信活動を行う中で、自作でプログラミングを行ったソフトを使用するようになったある日、社会と関わるきっかけがありました。


実際に彼らのサービスを利用している方から、

・防災情報が役に立ったこと

・防災への意識が高まったこと

など、感謝や応援のメッセージが届き、遣り甲斐を感じるとともに、

この時にひとつの問(とい)が浮かび上がったと言います。


[自分事となった問との出会い]

【問】自分たちの活動をより良くしていくためにはどうしたらよいのだろうか?

その問をきっかけに、防災情報を扱うコンテンツを探究する日々へ。









後に聞いたところ、

・調査(情報収集)

気象庁など公的な情報機関はもちろん、その他の情報配信メディアや有料アプリの調査

・体験(情報収集)

実際に自分が使ってみて、それぞれの情報の速さや正確さ、スマホでの操作性や利便性を体感

・整理/分析

調査で学んだことを通して、それぞれの課題を抽出


といったサイクルを自然とまわしていたとのこと。


これはまさに「探究学習 ※1」!

学校現場ではキーワードでもあり、各学校がプログラム作りに苦戦している学びを、学校ではなく自分の活動を通して自然と行っていたことが分かりますね。


※1 探究学習が気になった方はこちらの記事をご覧ください



[問からの行動で気づいてしまった社会課題]

活動を通して彼が感じた課題は大きく分けて以下の4つ。

1.防災情報は有事にのみ求められ、平時には中々利用されないこと

2.人々の防災意識が低いこと 

3.情報の速さ、使い勝手、情報の更新スピードなど、全てに満足できるアプリがないこと

4.情報配信において地図を利用するためか、データ処理が重く操作性が良くないアプリが多いこと


これらの課題に気づいてしまった彼は、

‟自然災害が付きまとう生活を余儀なくされる日本にいるからこそ、

「日常から必要とされるデジタルコンテンツ」を自分が作り、社会に広げたい”

という目的を持ち、現在は大学でメディア学を専攻し学んでいます。


[明確な学ぶ目的が大学進学にも繋がった]

大学への進学を決めたIさんですが、活用した入試方法はもちろん「総合型選抜(旧AO)」でした。


大学と学部・学科の決め手については以下の通り。

1.アプリ作りに必要不可欠なプログラミングを本格的に学ぶことができる環境

2.多くの人に利用されるという視点から、多彩な表現技術を学べるメディア学を学ぶことができる環境


総合型選抜や推薦系の入試を活用する生徒さんたちの多くは、自分と大学とのマッチング部分で悩んでしまうという相談もうけますが、

今回のIさんの場合では、

大学で学ぶ目的、身につけたい力が明確だからこそ

その大学・その学部・その学科でなければならない「必然性」がありました。


だからこそ、筆者は書類サポートを行っていましたが、書類完成時には合格を確信していました。

(本人には言えませんでしたが)


[今後の社会や入試では偏差値の代わりに何が問われるのか]

今回は一つの事例に過ぎませんが、偏差値の代わりに何が問われるのか。

そして「社会と関わる意欲・力」のイメージが少しでも伝わったら嬉しく思います。


[今回のまとめ]

・「社会と関わる意欲・力」とは、社会課題を知る・感じることから生まれる

・志は探究(行動)することで育まれる

・志と行ってきたこと(活動履歴)を活かすことで総合型選抜で進路を切り開くことができる


次回後編では、

留学で出会った○○によりアパレル業界を変えたい!

という強い志を持ち、現在は慶應SFCで学んでいる学生さんの事例をお伝えします。


閲覧数:50回0件のコメント

Kommentare


bottom of page